よく「絵になる」「絵にならない」という言葉を耳にします。
確かに、そういうのはあります。
モチーフ、例えば風景そのものに魅力を求めると、絵になる風景と、絵にならない風景がある、ということです。
ただ、絵になる風景を探し求めると、そんなものはなかなか見つからない。
そして、見つけて描いてみると、同じような絵ばかりになるのです。
風景画を描くというのは、絵になる風景を探して描き写す事ではなく、絵になるように描くことだと思うのです。
絵にならない風景だとしても、絵になるように料理するのです。
それが、絵描きの腕。
絵画には様々な解釈がありますが…見たままを描き写すことを信条とされている方には、理解していただけない考え方だとは思います。
しかし、素材の味を活かしながら、自分の手を加えて調理するのは、料理人なら当たり前の事ですからね。
僕はそういう考え方です。
そうすれば、誰も描かないような物が作品として成立するのです。