芸術家って自分勝手、みたいなイメージがあると思うのですが…まぁそういう人もいるでしょうけど、この世界でやっていくには、自分の意見だけを押し通していてはなかなか難しいと思う。
注文で描く、というようなことに代表されるように、ある程度の制約を受けて描くことを要求されるわけです。
注文がつく仕事の内容は様々で多岐にわたる。
要求されるものも、サイズ、使用画材、テーマ、モチーフ、色彩などの作品の中身はもとより、展示方法や使用方法に合わせて工作する必要があったり、期日がものすごく短かったり。
それらは全て、相手のある仕事です。
つまり、注文してくださってる方が喜べるものでなければ意味がなく、作家にはそれに応えられるだけの力が必要とされる。
自分を多少押さえ込んででも、求められるものを描き出せるだけの感性と技術が必要なのです。
自分勝手に描いた作品を好んで買ってくださる、という事だけでいいならとても楽ですが(笑)しかしそれではある意味、新しい物が生まれにくいかもしれないと感じます。
制約があるからこそ、その試行錯誤の中で意外な物が生み出せたりする事もあるのでは。
そして、それによって注文主さんの期待に応える事ができ、喜んでもらえたら、それは自分にとっての充実感にもつながります。
とても有意義な事だと思う。
自分勝手だけやっていて成り立つのは、巨匠かアマチュアか、なのでしょうかねー。