同じ画材で同じように描いていますが、仕上がりが違います。
色彩の問題か、形の問題か。
西洋の光はそれはそれで美しい。
実は僕は最初、西洋の形に魅力を感じたのです。
今から思い返すと2回目のフランス取材までは、雨だったり曇りだったりしたことが多く、光の差し込んだ風景をほとんど見ていなかった。
ところが3回目のフランス取材では、光の強い風景をたくさん見ることができ、光に映し出される風景の魅力を強く認識しました。
それ以降は光と影の表現が意識の中心になりました。
その感覚で日本の風景を見てみると、今まで見えなかった魅力が溢れてきます。
どちらも捨てがたい素晴らしいモチーフです。
西洋、日本と交互に描いていると、自分の感覚がコロコロ変わっていることに気づき、これがいいのか悪いのかまだわからない。
光の感じ方がちょっと違う。
いずれ、それも自分の中でわかってくるのでしょうね。
自分の感性や技術を探求するのは何とも言えず楽しいものですね。