大人の生徒さんで重栖隆さんという方がいました。
今回のPA.KO展にも出品してくださっていました。
実は今年初旬に亡くなられたため、今回は遺作となりました。
ご病気ではあることはわかっていましたが、お亡くなりになったとの一報は突然で驚きました。
教室へ熱心に通われ、試行錯誤しながら一生懸命描いておられました。
この重栖さん、若い頃から登山が好きで、なんとヒマラヤにも登った強者。和歌山の登山会の会長も務められたとか。
ご病気で山に登ることができなくなり、どれだけ口惜しかっただろう。
人生で最後の趣味に絵画を選んでくれました。
入院中も何枚も病室で描いて、最後までPA.KO展へ出品することを楽しみにされていたといいます。
重栖さんにとって、絵画とPA.KO展という展覧会がどれだけ大きな存在だったか。
教室という場所、絵画という文化に、人の幸福につながる可能性がまだまだある。
僕にとっては、とても大切な物を、肌で感じた大きな一年でした。
ご冥福を心よりお祈りいたします。